種子島の医療・教育・生活インフラ|移住・田舎暮らし情報

移住先の田舎暮らし環境は、だれでも気になりますよね。しかし種子島の場合は、あまり生活環境の情報が出回っていないのも事実。

このページでは、種子島における以下のインフラ環境についてまとめています。移住前の確認としてご活用ください。

医療:鹿児島本土からの医師派遣により、意外に充実している

離島で必ず問題になる、医療系インフラ。生きている以上必ずお世話になるので、絶対に先に調べておきましょう。特に何らかの持病をお持ちの方などは、定期検査などのメンテナンスまで見据えて考えておかないと、楽しい田舎暮らしを満喫できません。

島の大多数を支えている二大病院

種子島は全体で2万人以上が暮らしているだけあり、離島の中では医療体制がしっかりしている方だと思われます。中でも大規模な病院を2つご紹介します。※他にも内科や産婦人科で開業している医療機関が複数ありますので、この2つしか病院が無いわけではありません。

種子島医療センター(204床)

島の北部、西之表市にある病院です。社会医療法人義順顕彰会が運営しています。場所が中学校の斜向かいにあることでも分かるように、いわゆる島の中心機能としての役目を果たしている病院です。

実はCTやMRI、内視鏡検査機器も導入していたりします。「離島=診療所で町医者がボチボチやってる」というイメージをお持ちの方だと、少しびっくりするかもしれませんね。

■診療科目

泌尿器・耳鼻咽喉・糖尿病外来など、専門外来は鹿児島大学病院から医師が派遣されており、受診可能な日が決まっていますので、詳細は種子島医療センターでご確認ください。

ちなみにこの種子島医療センターですが、田舎の医療機関にしては珍しく、WEBサイトがいい感じに作ってあります。

この時代、患者だって最初はスマホで見ること増えますからね。海や畑で怪我しちゃった時とか、PCが近くにあることがすくないですし、そういう意味で「しっかり考えてるらっしゃるなぁ」と思いました。

サーフィンブログスタッフブログもあるので、医療関係者で勤務先の雰囲気を知りたい人にオススメです。

公立種子島病院(62床)

島の南部、南種子にある病院です。南部と書きましたが、実際には島の中央「中種子町」との境に近い位置に建っており、中央と南部の医療を支えていると言えるでしょう。建物が割と新しく、外観写真だけ見ると離島の医療機関には見えにくいかもしれないですね。

■診療科目

診療科目も多めで、田上病院と同じく、鹿児島大学医学部などからの医師派遣により対応範囲を充実させています。また、透析を開始したり、リハビリ科をつくるなど、時代の流れに合わせて幅広くなっていっているのが特徴でしょうか。

ちなみに公立だけあって?WEBサイトはキッツイ出来です(2014年時点)。使いにくいし、ほしい情報が無い。せっかく設備も新しいのに、この時代に「WEBで調べるのが苦痛」なのは、ちょっともったいないですね・・・。

患者さんに高齢者が多いわけでもありますが、島の未来を担う若者にとっても、使いやすい医療機関であるといいなぁと願います。

教育:大学進学なら、環境を作っていく覚悟が必要

種子島のことを調べるとすぐに分かりますが、大学がありませんので、高校卒業後の進学は島外となります。また、少子化によりこの20年ほどで中学校の統合も進んでおり、10以上あった中学が3つになりました。

高校も4つ→2つに。

ただ、小学校に関しては生徒数名でも存続していますので、小学校の間は先生1に生徒数人なんていう、田舎ならではの密度で勉強できるという解釈もできます。

島の学校の外観:まとめ記事つくりました

中学校以上の学校の統合が悪いのか良いのか?判断に迷うところです。なぜなら、数を絞ることによって、同級生を増やすことができるからですね。小学校から高校まで、知ってる顔固定で1学年1クラスで過ごすのと、知らない人と出会いながら1学年複数クラスで過ごすのって、人生の経験値が違うと思うのですよ。

だから「いろんな人と出会い、別れながら過ごす」統合による良い事のほうが多いのかもしれないなぁと個人的には思っています。

さて、島を出る前の重要な期間を過ごす、高校は以下の2つ。

種子島高校

旧:種子島高校と種子島実業高校が統合した高校です。普通科のほか、電気科と生物生産科があり、進学以外の進路をサポートしているのが特徴です。

「生徒の多様なニーズに対応するため,学科の枠を超えて科目選択ができるようにする。」という記載があり、商業系の科目や家庭系の科目も取れるようです。ちょっとリベラルアーツぽいですね。

種子島中央高校

島の中央、中種子の市街地にある高校で、南部の南種子を含めた範囲をカバーしています。種子島高校と同じく、就職を前提とした進路をカバーしています。

こちらも総合選択制という選択科目があるようです。国際ビジネスや基礎介護などの科目があって、独特ですね。

「進学が普通。ではない」環境。大学受験を考えるなら計画的に

ここまでで気づいていると思うのですが、離島の高校生は「進学が普通」ではありません。大手塾も予備校もありません。

全国的に見ても、大学進学率は50%程度です。都会の人はみんな「進学して当たり前」みたいな感覚かも知れませんが、そもそもそれって都会を離れると普通じゃないのです。

進学を目指す高校生と、就職を前提に過ごす高校生が、同じ学校で3年間を過ごす。それが種子島の高校です。

大学進学を目指すなら、自分で、家族で、環境を作っていくことが大事です。

もともとが学業に秀でているならともかく、狙う大学に対して学力が足りない場合「どうやって学力を上昇させるか」?の手段が、都会に比べて圧倒的に少ないですから、その点も工夫が必要です。

最近だと、大手予備校の人気講師の授業が動画で見られるこういうサービスも登場しているので、有効活用していきましょう。

生活系:光回線は贅沢品。下水道未整備。市街地を離れると汲み取り便所も多し。

これは読んでそのままです、ネット回線の整備は、地域によってはADSLも難しいなんて事があります。

ネット重視なら地域別に疎通可能かを確認

光回線にいたっては、そもそも自分の家まで引く所からコスト負担が発生するケースも。都会だとマンションに光が最初から引いてあるので気になりませんが、あれ実は、建物まで引かないといけないのですよ。

市街地を離れると、住居がそもそも「山の中に数件」とか、「畑の横に数件」なんて感じで密集していないので、こういう部分があんまり発達していないのです。

場所によっては携帯電話の電波さえ怪しいエリアもあります。

市街地で暮らすなら快適

一方で、島内でも市街地に住む場合は、はっきり言って、国内地方都市とそんなに変わらない生活環境があります。

24時間やってるお店とかは、あまり無いですが、生活していく上でのインフラは十分レベル。最近はコンビニもできましたし。

ただ、快適であるということは家賃も高くなりますので、お財布と相談ということになります。

小ネタとして、一部に存在する「澄んだ水源」から飲料水を得ているエリアは、水が異常にウマイです。全然違います。

実は管理人も、中学校に進学した時に「あれ?学校の水が美味しくないだと・・・?」と思ったことがあります。

まとめ:医療は充実、教育は自分次第、生活はエリアごとに格差大

ということで、種子島での田舎暮らしを検討される場合は、医療・教育・生活の三点から、他の移住候補先と十分に比較していただき、納得の行く選択をできるようにしましょう。

特に医療に関しては、命に関わることですから慎重に。

下見で島にいくにしても、これらの事前情報を持っているだけでも、チェックするべきことが明確になり、動きやすくなると思います。

それでは、良い田舎暮らしプランを。

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2014.11.23
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