種子島にはいくつか特産品があるのですが、最近注目されているのが、この「インギー鶏」。
特産品ではあるのですが、実は外来種という、不思議な鶏です。
それは明治時代のお話
種子島にはいくつかの難破船にまつわる物語があり、このインギー鶏も、そのひとつです。
時は明治も25年を過ぎた頃、種子島の南、現在の「南種子町」に、船が流れ着きました。
ドラメルタン号という、イギリスの帆船です。
難破してしまったドラメルタン号から20数名の乗組員が島に上陸し、当時の住民は乗組員を民家に迎え、迎えの船が到着するまでともに暮らしたといいます。
その際、イギリス人からもらったのが「インギー鶏」です。
※画像はふるさと種子島さんより引用
以来100年以上も、インギー鶏を育て続けているというわけですね。
ご想像の通り、インギーとはおそらく「イギリス」から来ており、 「イギリス人がくれた鶏」ということで「インギー鶏」ということのようです。
「インギーのあいじょうがくれた鶏やから、よかもんじゃろーなぁ」とかなんとか言いながら育ててきたんじゃないかって想像しちゃいますね(笑)
さて、お味のほうは
インギー鶏は島内のいくつかの飲食店で食べることができます。
管理人のオススメは、なんといっても さん。※写真右手前は鶏味噌汁。濃厚。 サンダルウッド
品種改良なんてものとは無縁の鶏ですから、柔らかいわけでもなく、可食部が大振りなわけでわけでもありません。
ただし、噛んだ時にブワッと広がる、力強い野性味が特徴。凝縮されてます。
僕のような鶏肉好きにはたまらない・・・。
種子島に寄った際には、是非とも食べたい特産品となっています。
実は名前と違って・・・
インギー鶏のインギーはイギリスからと書きましたが、 実は鶏自体はイギリスからではなく、 どうもドラメルタン号が中国に寄港した際、食用に積み込んだ鶏らしいです。
中国にいまでもこの種類の鶏がいるのかは知らないのですが、 外来種としてやってきた鶏が、 いまでも大事に育てられてるなんて、 なんだかちょっと暖かい話ですよね。